お位牌には様々な種類があります。
本位牌をお作りするにあたって、お位牌の高さ・お位牌の材質・お位牌の形についてまとめました。
お位牌選びの参考になれば幸いです。
初めに
お位牌を購入したら、必ず開眼供養が必要になります。
開眼供養は四十九日の法要と一緒にする事が多いですが、お寺様によって四十九日の前後に開眼供養をする場合もございますので、事前に確認しましょう。
お位牌を実際に購入すると、納品までに1週間、または2週間もかかる場合もあります。
ご葬儀が終わったばかりでお忙しいと思いますが、余裕を持ってお位牌をつくりましょう。

浄土真宗について
浄土真宗は基本的にお位牌を作らず、過去帳や法名軸、繰出位牌を用います。
浄土真宗の方でもお位牌を作る方もいます。事前にお寺様に相談してください。
お位牌を総丈で選ぶ
お位牌の寸法は一般的に「4.5寸」、「5.0寸」など「寸」で表記します。 1寸当たり3.03cmで、お位牌の札の高さ「札丈」を表します。
例えば、同じ「4.5寸」のお位牌であっても、お位牌の種類によって「総高さ」が異なります。
お位牌を選ぶ時に重要になるのは「総高さ」です。
ご先祖様のお位牌がある場合
総高さがご先祖様のお位牌よりも大きくならないようなサイズをお勧めしています。(ご先祖様のお位牌がお子様の場合を除きます。)
また、ご本尊様より大きくならないような寸法を選ぶのが一般的です。
初めて仏様ができた場合
お仏壇の大きさによってお位牌の大きさが決まってきます。
お仏壇にご安置できて、ご本尊様より小さければお好みで問題ないです。
まだお仏壇の購入をご検討中の方でもどんな仏壇(台付タイプか、上置きタイプか)をご購入予定なのかを考えて、お位牌の大きさを決めていただければと思います。
台付タイプ | 上置きタイプ | |
---|---|---|
大人 | 4.5〜6.0寸 | 3.5〜5.0寸 |
子供 | 3.5〜4.5寸 | 3.5〜4.0寸 |
※ 上記は一つの目安です。詳しくはお問い合わせください。
黒檀のお位牌と紫檀のお位牌
黒檀や紫檀は、鉄刀木(たがやさん)と共に『世界三大銘木』として知られています。
特徴は、塗りのお位牌に比べ重く、堅いことが特徴だと思います。
また、お位牌の形も様々なものがあり、彫刻の多さで価格が違ってきます。
【黒檀】
【紫檀】
欅のお位牌
欅(けやき)は、日本の銘木で主な産地は東北地方です。
黒檀や紫檀と同様に非常に重く硬い木で知られています。
黒檀や紫檀のように、お位牌の形にはあまり種類はありませんが、人気のお位牌で、神道用の霊璽(れいじ)としてお求めになる方もいらっしゃいます。
【欅】
お位牌を装飾で選ぶ
面金箔(前金/三方金)のお位牌
塗りのお位牌、塗りの操出位牌には、「前金」、「三方金」、「粉蒔き」などの表示があります。
これは、金色の部分(加飾の部分)がどのような加工になっているのかを表す言葉です。
前金とは
お位牌の正面部分に金箔が箔押ししたお位牌をいいます。
三方金とは
「前金」が正面に箔押ししているのに対して、「三方金」は正面と両脇に箔押ししたお位牌をいいます。
面粉蒔のお位牌
金粉を蒔き入れたお位牌をいいます。「前金」、「三方金」に比べ、購入時は金の色合いが落ち着いて見えますが、お値段も高く、加飾部分の耐久性も良いことが特徴です。
蒔絵入りのお位牌
蒔絵師が丁寧に蒔絵を施した、心を込もった温かさを感じるお位牌です。
春慶塗りのお位牌
黒檀や紫檀のお位牌に、透漆(すきうるし)を塗り上げ、表面の漆を通して木目の美しさが見えるようにしたお位牌です。
漆塗り技法の一つで、十四世紀末、泉州堺の漆工「春慶」にもとづくものと言われています。
艶のある透漆を用いて仕上げることにより、素地の持ち味を引き出す極めて手間を要する限られた職人による手仕事です。
薄色に施した透漆と、微粒化した金を混練りすることで今までにない、紅色に発色する漆です。耐光性や耐水性に優れた漆です。
春慶塗りのお位牌は漆ならではの質感、「深み感」「ふっくら感」「しっとり感」が表現されています。
お位牌を形で選ぶ
お位牌にはデザイン(形)もおいても、様々な種類があります。
お位牌は故人様そのものだと言われています。故人様らしいお位牌を選ぶのが一番の選び方だと思います。
また、ご先祖様のお位牌と同じでなくても構いませんが、ご夫婦の場合同じ形にすることが多いです。
本位牌が届いたら
本位牌は開眼供養をして頂くまでは、お仏壇の中に飾らず、保管してください。
開眼供養が終わったら、お仏壇の中に飾ってください。